季節の変わり目には特に注意が必要だと言われている扁桃炎ですが、周りに罹っている人がいるとうつるのではないかと不安になります。
症状的には風邪を引いたときとよく似ていて、喉が腫れたり呼吸や食事がしにくくなったりするというものが主であり、のどに特徴的な症状が現れます。

実は扁桃炎といっても一つのウイルスや細菌が原因になっているわけではなく、多くのウイルスや細菌が原因となって発症するものです。
そのため、種類によってはうつることもありますので注意が必要です。
特に集団行動をする場合にはリスクが高くなりますので、小学校や幼稚園などで一気に患者数が増えることもあります。
ですから、うつらないという話を鵜呑みにせずに適切な対処をしなければなりません。

扁桃炎はうつらないと言われる理由

常在菌

よく扁桃炎はうつらないという話を耳にしますが、これにはきちんとした理由があります。
風邪によく似た症状が現れますのでうつるに違いないと不安に思う人がいる一方で、扁桃炎はうつらないから大丈夫だと主張する人もいますが、実際のところ扁桃炎自体は基本的にうつるものではありません。
それは、扁桃炎は人の体内に既に存在している常在菌が主な原因になっており、それらは普段は悪さをしないからです。

体内に存在する常在菌はたくさんあり、溶連菌やブドウ球菌、肺炎球菌といった菌は元々ありますので、たとえ病気の原因になるものであってもうつったということはできず、その人の免疫力が低下したことで発症したと考えるのが普通です。
人の免疫力は常に一定のレベルを保つことは難しく、疲れたり生活習慣が乱れていたり、強いストレスを受けたときには大きく低下することがあります。
低下すると途端に病気に罹りやすくなりますので注意が必要です。

ウイルス自体はどこにでも存在するものですので、うつらないようにするというよりも自己の免疫力を高めるのが対策としてとても有効になります。
誤ってはいけないのは、扁桃炎自体はうつらなくても原因となるウイルスや細菌に関してはうつる可能性があるという点です。
原因としてあげられるウイルスや細菌が増えれば扁桃炎になる可能性が高まりますので、これらにうつらないようにするための対策は必要です。
うつらないと考えている人たちはそういった面の対策まで疎かにしてしまい、扁桃炎になってしまうことがあります。

ウイルス等にうつらないようにするために必要なこととしては、手洗いやうがいを徹底することが重要です。
指の間や爪先までしっかりと洗うようにして、うがいも欠かさず行います。
手を洗った後は消毒用のアルコールを使用するとより効率良く感染を予防することができます。
うつりやすい人は手洗いやうがいをきちんとしていないことが多いので、流行する前に一度見直してみましょう。

他にも予防接種を受けたり生活習慣を見直したりすることが大事です。
特に生活習慣の乱れは様々な病気の原因になりますので、免疫力が低下していると感じたら真っ先に見直したい部分です。
しっかりと睡眠を取り、栄養のバランスを整え、上手にストレスを発散することで免疫力はアップします。
睡眠時間が短い人は脳や体の回復力が低下するため免疫力が下がりますので気をつけましょう。
また、適度な運動をすることも良い予防となりますので、習慣的に体を動かすのも良い方法です。

このように扁桃炎自体は常在菌によって引き起こされるものですので、うつることはありません。
しかし、原因となるウイルスや細菌に関しては周りの人からもらってしまうことがありますので、日頃からうつらないようにきちんと対策を行う必要があります。
ウイルスや細菌はうつるものだということを覚えておくことが大切です。

扁桃炎の原因である病気はうつる可能性がある

薬

扁桃炎自体はそれほど恐ろしい病気ではありません。
喉が腫れたり痛くなったりといった風邪のような症状が主であり、軽いうちに改善されれば問題はありません。
ですから、うつっても軽いうちに治れば良いと考える人も多いのですが、重い症状になると命に関わる恐れもありますので、症状が改善しない場合には放置せずに治療を受けることが重要です。
扁桃炎だけで終わらずに合併症を引き起こす場合もあり、合併症が出るとかなり重い症状に苦しめられることになります。

よくある症状であり、扁桃炎自体はうつらないから自分の免疫を上げておけば大丈夫だと考えることもできますが、風邪やインフルエンザなどに感染することで扁桃炎になるケースもあることを覚えておかなければなりません。
風邪やインフルエンザ、溶連菌・肺炎球菌などの細菌、ウイルスに感染することで扁桃炎が引き起こされることはあります。
直接的に扁桃炎を引き起こすものではなくても、これらの病気によって発症することがあるのです。
それを知らないと免疫力のアップだけを考えていれば良いと考えてしまいますが、実際には罹りやすい風邪であってもリスクを高めてしまいますので十分に注意しなければなりません。

風邪の感染を100%予防することはできませんが、なるべく罹らないようにしたり、罹ったとしても軽いうちに改善させたりすることは可能です。
風邪やインフルエンザが流行り出すと前の日までは元気でも急に発症することが多く、気付かないうちにウイルスや細菌を周りにうつしてしまって小学生や幼稚園児などは集団感染することも少なくありません。
同じように感染したとしても、それが扁桃炎につながるかはそれぞれの体力などによって異なりますので、罹った後は体力や免疫力が重要だと言えそうです。

誰でも疲れたりストレスを抱えたりすると体力が落ちることもありますが、体力が落ちると普段ならそれほど問題にならないような風邪であっても扁桃炎が引き起こされてしまうことがあります。
扁桃炎はうつらないという話はよく耳にしますので、その話を聞いただけで安心してしまうことがありますが、風邪やインフルエンザは人から人へとうつっていき、どんどん広がって学級閉鎖になる学校などもたくさんありますので、原因となる病気はうつることを理解しなければなりません。
特に冬場などはインフルエンザが急激に増えて、風邪の症状で病院に行ったら罹ってしまったというケースもあるほどです。
それくらい感染力の強い病気であり、そのインフルエンザが原因で扁桃炎になる可能性もあります。

日頃から風邪やインフルエンザに罹りやすい人は、扁桃炎になる可能性も高いと言えます。
インフルエンザの場合にはすぐに医療機関に行って治療を受ける人がほとんどですが、風邪の場合には自然に治るのを待ってしまう人も多いようです。
しかし、なかなか治らなければ医療の力が必要です。

子供は扁桃炎になりやすい

母親と子供

どの世代でも扁桃炎になる可能性はありますが、特に罹りやすいのは体力の少ない子供だと言われています。
子供の罹りやすい病気の一覧を確認してみるとどこでも扁桃炎の記載はありますし、どのように見分けるかも説明されています。
それくらいメジャーな病気であり、子供の場合にはリスクが高いということです。
どんなに元気に走り回っていても子供は大人ほどの体力を持ちませんし、ちょっとしたことがきっかけで発症してしまいます。

また、一人感染している子供がいると、その子供の唾液や鼻水が原因で感染することもあります。
よくあるのがアデノウイルスですが、集団生活をしていると感染している子供に触れることも多いですし、日常生活の中で飛沫感染してしまうと対策はとても難しくなりますので防ぐのは難しいようです。
プールに入る季節なども注意が必要であり、感染している子供が気付かずに入ってしまうとうつってしまいます。

子供の中でも特に気をつけなければならないのが乳幼児です。
扁桃炎は喉の入り口に一対になっている口蓋扁桃というリンパ節に細菌やウイルスが感染して起こる病気なのですが、扁桃は口や鼻から入ってきた細菌やウイルスに対する免疫作用を持っていて、気管や肺などに病原体が侵入するのを防いでくれます。
1歳くらいの子供の場合にはまだ免疫力が少ないのですが、その頃から徐々に大きくなっていって5~8歳くらいをピークに収縮していきます。
このことからも分かるように乳幼児期には免疫力の関係から扁桃炎になりやすいので大変です。

子供が罹ってしまうと、ご飯が食べられなくなって急激に悪化してしまうケースもあるようです。
どれくらい酷い症状なのかを伝えることができないような年齢の子供の場合にはかなり悪化してから気付くこともあります。
体力の回復をさせないと治らないと考えて無理にご飯を食べさせてしまいがちですが、喉の腫れや痛みが強い間は無理に食べさせずに喉越しの良いものを食べれば良いとされています。
ただし、脱水症状を起こしてしまうとより重篤な症状になりますので、水分の補給はきちんと管理しなければなりません。
少しの間なら水分が摂れていれば問題ないと指導されることも多いようです。

体力のある大人よりも子供の方が扁桃炎のリスクは高いのですが、幼稚園や小学校などで集団生活をしていると罹りやすい環境に身を置くことになりますのでなかなか防ぐことができません。
原因となる病気にうつってしまっても早期の段階で治療を受けたり体力の回復に努めればすぐに改善することも少なくありませんので、まずはどの程度の症状なのかを見極めて必要な処置を講じましょう。
子供は悪くなるのも早いですが、回復し始めるとあっという間に治ってしまうこともあります。
そのため軽く考えがちですが、扁桃炎も酷くなると怖い病気ですので注意しながら経過を見守ることが大事です。

キスや性行為では感染しない

キスするカップル

扁桃炎にまつわる噂は色々ありますが、中にはキスや性行為によってうつってしまうという話もあります。
恋人同士でキスをする、お母さんが赤ちゃんにキスをするなどでうつってしまうとしたら大変なことですが、じつはキスや性行為でうつることはありません。
キスや性行為でうつらない理由は、やはり元々体内に存在する常在菌が引き起こす病気だからであり、扁桃炎を引き起こす菌がキスなどによってうつることはないと考えて差し支えありません。

ただし、キスも性行為も粘液の接触を伴う行為ですので、その他の様々な病気がうつってしまう可能性はあります。
その病気が扁桃炎を引き起こすものであれば、間接的に扁桃炎になってしまうことも十分にあり得るということです。
そのため、キスで扁桃炎に感染するという噂が流れたようですが、原因となる病気にかかる可能性は十分にありますので注意は必要です。

特に軽い風邪くらいならほとんどの人が気にせずに周りの人と接してしまいますので、その風邪が原因となって扁桃炎を発症してしまうことがあります。
唾液や鼻水、飛沫感染をするような病気の場合にはキスや性行為をするとかなりの確率でうつってしまう恐れがありますので、体調を崩しているときには控えた方が良いということです。
どちらも相手への愛情表現であり、体に良い効果もあるとされていますが、体調が悪い時には相手の体調まで崩してしまうリスクがあることを覚えておきましょう。

キスをしたからといって扁桃炎になることはありませんが、風邪を引いていたりインフルエンザに罹っていたり、肺炎のような症状が出ている時にはできるだけ周囲の人との接触は避けた方が賢明です。
肺炎球菌による肺炎も扁桃炎を引き起こす病気として知られており、うつした方が扁桃炎になっていなくてもうつらされた方のみが扁桃炎になってしまうことがあります。

高齢者や赤ちゃんの場合には、キスや性行為ほどの接触でなくてもウイルスや細菌にうつってしまい、その結果扁桃炎になるかもしれませんので、周りの人も一緒になって予防をすることが大切です。
風邪やインフルエンザのような病気は同じようにうつっても体力のない人だけが重い症状に見舞われて長引いてしまいますので、高齢者や子供に対しては周りの人も気を使わなければなりません。

大人であっても、カップルや夫婦は片方が風邪を引くともう一方も風邪を引くことが多いのですから、やはりそれだけ一緒に過ごす時間が多いとうつる可能性が高いということを理解し、相手を気遣う気持ちを持って接することが大切です。
健康な時のキスや性行為は心身に良い作用をもたらすことで知られていますが、自分が何らかの病気を持っていてそれをうつしてしまう可能性がある場合には避ける必要があります。
たとえそれがよく罹るような風邪であっても、相手の体力が落ちている時には重篤な結果を招くことがあります。