扁桃炎で高熱が出た時の対処法

高熱

「扁桃炎」は読んで字のごとく扁桃腺が炎症を起こしたことに起因する病気の総称です。
扁桃腺とは舌の付け根にあるコブ状のリンパ組織で、病原体の侵入と戦うための砦(免疫)を担っています。

普段は砦として口や鼻から肺や気管に病原体が入ることを防いでいますが、免疫力の低下していると扁桃腺がこの病原体を防ぎきれず、砦が病原体に陥落されそうになるわけです。
そこで体は陥落されまいと免疫細胞をどんどん送り込み、また体温を上昇させる事で免疫力を活性化させて陥落を阻止しようと働きます。
その結果、高熱が出るわけです。
この状態を急性扁桃炎と言います。

口蓋扁桃は4〜8歳ごろに一番活発になり、大きさも6〜10歳ごろに最大となります。
その後はだんだんちいさくなり、成人になるとほぼ消失してわからなくなります。
喉が腫れ始めるのは2〜3歳頃からで、6〜9歳頃にピークを迎えますが、その後も扁桃腺が小さくならずに炎症を繰り返してある程度の大きさを維持する状態を慢性扁桃炎と呼びます。
この場合は外から病原菌が侵入するのではなく、扁桃腺に病原菌が常在している(つまり、免疫細胞と病原菌が共存している)状態になっているので、免疫力が低下すると病原菌を抑え込むことができなくなり炎症を繰り返すことになるわけです。
炎症を起こすと肉眼的には真っ赤に腫れ上がり、細菌性の場合は白い膿栓が付着することもあります。

扁桃炎は溶連菌やブドウ球菌、肺炎球菌などの細菌、ライノウイルス、コロナウイルス、アデノウイルスなどのウイルスが原因微生物になりやすく、ウイルス性の方が発生頻度は高くなります。
ただし、単純ヘルペスウイルスを除くウイルス性の扁桃炎には有効的な治療薬は無く対症療法に徹することになります。
一方で、細菌性の場合は抗生物質が治療に用いられます。
いずれの場合も年に3〜4回以上再発し高熱を繰り返すような場合は扁桃摘出のための手術を行うことがあります。

体調を回復させるために家でできる対処法

扁桃炎になると唾を飲むのも痛いくらい急に喉が痛くなり、あっという間に体温が上昇して高熱になります。
病院に駆け込んで薬を処方してもらっても、薬が効果を発揮し始めるまでは自分の免疫力のみで対処せねばなりません。
そんな体調不良の際、病院や薬だけに頼るのではなく家でも出来る対処法がありますのでご紹介しいたします。

まずは扁桃炎に限らず高熱の際に出来る対処法として三点冷却があります。
頭部、頚部、腋窩『または鼠蹊部」の3点を冷却する方法です。
もう少しわかりやすくいうと、おでこと首筋、脇の下(または足の付け根)を冷却剤で冷やします。
冷却材は濡らしたタオルやハンカチを巻いた保冷剤、冷却シートなどを使います。
この3カ所には体表に近いところに太い血管が走っていて、そこを冷やす事で効率的に体温を下げることができます。
テレビをみてると熱が出た際に氷嚢などで頭部のみを冷やすシーンをよく見ますが、特に子供は抵抗力が少なく消耗しやすいので、高熱が出ている際は三点冷却が有効です。

さらに喉の痛みに対しては加湿が有効です。
先に扁桃炎の原因微生物はウイルスが圧倒的に多いと述べましたが、ウイルスは湿度に弱いのです。
逆に喉を形作っている粘膜細胞は乾燥を苦手とします。
したがって部屋を加湿し、マスクで口元と鼻をしっかり覆う事で口腔内を加湿すると、免疫を助けるとともにウイルスの増殖を抑制することができます。

そしてうがいをすることです。
うがいはイソジンなどが手元にない場合は塩水や緑茶が効果的ですが、水でもかまいません。
上を向いてガラガラと音を立ててうがいをすることで、物理的に扁桃腺に付着している微生物を剥がし外に排出することができるからです。